コーチングの基本4つのポイント
コーチングする上で押さえておきたい基本は4つです。
- クライアントとの関係性(信頼関係と協働関係)
- 基本的な考え方
- 効果的な質問
- 傾聴とバックトラッキング
具体的にはこちらです。
基本1.クライアントとの関係性(信頼関係と協働関係)
コーチングの成果は、コーチとクライアントの関係性に影響を受けます。押さえておきたいのは「信頼関係」と「協働関係」です。
① 信頼関係について
成果につながるコーチングの共通点はこちらです。
- クライアントがリラックスしている
- 自分の世界(思考や感情、イメージ)に入り込んでいる
- 達成したい目標や解決したい問題、なりたい自分に集中する
- コーチと心を開いてコミュニケーションをとっている
こうしたやり取りの中で、クライアントの課題や解決策、創造的なアイデア、効果的な行動を見出せます。信頼関係が深ければ深いほどコーチングの成果を高めやすくなります。
② 協働関係について
クライアントのゴールに向かい、コーチとクライアントがお互いに協力しあえるかどうかがコーチングの成功を左右します。
大切なのはこちらです。
- お互いに同じゴールに向かっているか?
- どうしたらゴールを達成できるか?
- 何が有効で、何が有効ではないか?
- どうしたらより良いコーチングにできるか?
など
お互いが主体的に協力しあい、柔軟に変化しながら進めます。
つまり協働関係とは協力関係やパートナーシップとも言えます。そして継続的なコーチングセッションの中で深めていくものです。
こうした「信頼関係」と「協働関係」はクライアントへのセッションだけでなく、組織でのマネジメント、自分へのセルフコーチングでも同様に大切です。
基本2.コーチングの基本的な考え方
コーチングにはクライアントの成果を後押しする基本的な考え方があります。
それがこちらです。
こうした考え方を前提にすることで、クライアントへの関わり方が変わるため、以下を実現しやすくなります。
- クライアントの自発性や創造性、モチベーションを引き出す
- パフォーマンスを最大化する
- 課題や解決策を見出す
- 選択肢や視点、アイデアを増やす
- クライアントを承認し、勇気づけ、励ます
特に「答えはクライアントの中にある」というのは、クライアント主体のコミュニケーションをとるために大切な考え方です。
クライアントが「自発性や創造性、モチベーションを引き出し、より高いパフォーマンスを発揮できる」のは、みずから考え、課題や解決策を見出し、必要な行動を決めたときです。与えられた選択肢ではなく、みずから導き出した答えが原動力となるのです。
そして、もう一つご紹介します。
失敗はないフィードバックがあるだけ」
クライアントの成果や行動を妨げる要因の一つに「失敗への恐れ」があります。
- これから起こる未来への不安や恐れ
- 過去の失敗からくる不安や恐れ
など
これらが制限となり、成果を妨げるケースは少なくありません。
このようなケースで有効な一例として、「失敗」に対する意味づけを変えることが有効です。コーチングにより失敗に対する意味づけが変わると、クライアントの思考や行動は驚くほど変わります。
「失敗と捉えれば行動を妨げる要因」になり「フィードバックと捉えれば、次の行動につなげたり、学びや成長に変える」ことができます。
大切なのはコーチングする側が「失敗はないフィードバックがあるだけ」という考えを持つことです。それによりコーチングの幅は広がり、クライアントに提供できる価値や成果も高まります。
そして『NLPプロフェッショナルコーチ認定コース』では、心理学NLPの要素を取り入れているため、他にも下記のように大切な考え方を学びます。
基本3.効果的な質問
クライアントが見出す「答え」は、コーチがどのような質問をするかに左右されます。「具体的な質問は具体的な答え」を引き出し、「効果的な質問は成果につながる気づきやアイデア」を見出します。
効果的な質問を重ねるほどクライアントの成果を後押しできるため、コーチングでは別名「パワフルクエスチョン」と呼ばれる基本中の基本です。
パワフルクエスチョンには2種類あります。
それは「オープン・クエスチョン」と「クローズド・クエスチョン」です。
① オープン・クエスチョン
コーチングの基本はオープン・クエスチョンです。
例えば、「どのような・・・」「どのように・・・」「具体的には・・・」など、クライアントが自由に考え、答えを出せるような「開いた」質問となり、クライアントは多くの気づきや選択肢を手にできます。
【質問例】
- 目標を明確にする質問:「どのような結果を手にしたいですか?」
- 行動を明確にする質問:「どのような行動が必要ですか?」
- 会話を掘り下げる質問:「具体的には?」「例えば?」
など
② クローズド・クエスチョン
「はい」か「いいえ」でのみ答えることのできる「閉じた」質問です。
コーチングではクライアントの意思や意欲を確認したり、同意を得る必要があります。そんなときにクローズド・クエスチョンを使います。
【質問例】
- 意志を確認するための質問:そのゴールを本当に達成したいですか?
- 許可を得るための質問:一つご提案してもよろしいですか?
- 行動を促すための質問:行動することに責任を持ちますか?
など
そのためコーチング講座では、テーマ別に「効果的な質問」を学びます。
- 目標を設定する/ビジョンを描く
- 問題や課題を見出す
- 行動計画を立てる
- 自発性や創造性、モチベーションを引き出す
- 選択肢を増やす
- 思考や感情を整理する
- 決断する
- マイナス体験の意味づけを変える
- 思考や行動パターンを変える
- 価値観を明確にする/優先順位をつける
など
基本4.傾聴とバックトラッキング
コーチングコミュニケーションでは徹底してクライアントの話に耳を傾けます。「質問をしたら、話を聴く」ということを繰り返し、話を広げ、掘り下げます。
このときに使うコミュニケーションの基本は「傾聴」と「バックトラッキング」です。
① 傾聴
傾聴とは聴くことを中心にしたコミュニケーションです。「効果的な質問をしたら傾聴する」。この繰り返しによりクライアントは思考を深め、選択肢を広げ、最良の選択を行うための土台ができます。
そしてコーチングではクライアントの「話す内容、感情、本音」に耳を傾けます。そして聴くというコミュニケーションスタイルは、クライアントの自己重要感を満たし、信頼関係を深める効果もあります。
② バックトラッキング
バックトラッキングとはクライアントの言葉を繰り返すコミュニケーションスキルです。「質問をする ⇒ 傾聴する ⇒ 時折、バックトラッキングする」という流れです。
相手の話を繰り返すことで相手に2つの変化が起こります。
- ① 話を聞いてくれていることを認識し、安心感と自己重要感が満たされる
- ② より心を開いて話をしてくれるようになる
コーチングでバックトラッキングする際のポイントはこちらです。
- クライアントにとって重要な「事実」表現
- クライアントにとって重要な「感情」表現
そして時折「これ、これ、こういうことですね」と話を要約して伝えます。
コーチングコミュニケーションでは徹底してクライアントの話に耳を傾けます。「質問をしたら、話を聴く」ということを繰り返し、話を広げ、掘り下げます。
このときに使うコミュニケーションの基本は「傾聴」と「バックトラッキング」です。
① 傾聴
傾聴とは聴くことを中心にしたコミュニケーションです。「効果的な質問をしたら傾聴する」。この繰り返しによりクライアントは思考を深め、選択肢を広げ、最良の選択を行うための土台ができます。
そしてコーチングではクライアントの「話す内容、感情、本音」に耳を傾けます。そして聴くというコミュニケーションスタイルは、クライアントの自己重要感を満たし、信頼関係を深める効果もあります。
② バックトラッキング
バックトラッキングとはクライアントの言葉を繰り返すコミュニケーションスキルです。「質問をする ⇒ 傾聴する ⇒ 時折、バックトラッキングする」という流れです。
相手の話を繰り返すことで相手に2つの変化が起こります。
- ① 話を聞いてくれていることを認識し、安心感と自己重要感が満たされる
- ② より心を開いて話をしてくれるようになる
コーチングでバックトラッキングする際のポイントはこちらです。
- クライアントにとって重要な「事実」表現
- クライアントにとって重要な「感情」表現
そして時折「これ、これ、こういうことですね」と話を要約して伝えます。