コーチングの質が劇的に上がる!効果的な7つの傾聴スキル

コーチとして、
クライアントにコーチングをしていく中で
この様に思うことはありませんか?

  • 正しいコーチングができているのか不安
  • クライアントの変容が見えずに焦りを感じている

コーチングにおいて最も重要なスキルは
傾聴です。

コーチングでは、
クライアント自らが発言をすることで、

自身の思考を整理したり、
新たな気付きを発見することができます。

そのお手伝いをするのが、
コーチとしての役割になります。

あなたは、コーチとして
クライアントが発言しやすいように
促すことができていますか?

クライアントから
たくさん発言をしてもらうためには、

コーチングならではの
傾聴スキルが必要不可欠です。

この記事では、コーチングにおいて

非常に重要な傾聴スキルを7つ
お伝えしていきます。

すでにコーチとして活動されてる方や、

コーチとしての知識や経験が浅いけれども、
社内で部下に対してコーチングを
行なっている上司の方など、

本記事が、皆さんのコーチ活動に
お役立ていただけると幸いです。

1.コーチングならではの傾聴力とは?

コーチングならではの傾聴力とは?

そもそも、傾聴とはどのようなスキルなのでしょうか。

まずは、一般的な傾聴スキルをご紹介します。

傾聴とは、もともとはセラピーの手法として用いられてきたスキルです。

耳と心を傾けて相手の話を「聴く」ことを言い、相手の話を否定したり、反論したりすることなく、ただただ相手の話をじっくり聴きます。

そうすることで、相手は「どんな話でもしっかり聴いてくれている」と安心感を得ることができ、自身の感情や本音が話しやすくなるのです

あなたの周りにも、傾聴力の高い人はいませんか?

傾聴力が高い人と話をしていると、普段は他人に言わないような心の内を話してしまったり、

そこまで長い付き合いではないのに、つい自分のことをたくさん話してしまったり、、。

このような体験をされてきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

傾聴スキルは、セラピーだけではなく、昨今では、信頼関係を築けるコミュニケーションのスキルの代表格としても広く紹介されています。

ここまでは、一般的な傾聴スキルをお伝えしてきましたが、

本記事のメイン「コーチングならではの傾聴スキル」についてお伝えしていきます。

既にコーチとして活動されている方なら、おわかりだと思いますが、コーチングを行う上で、傾聴は必要不可欠なスキルです

コーチングの傾聴においては、最も基本的ともいわれる3段階の傾聴を使いこなせるようになることが重要です。

  • (1)内的傾聴
  • (2)集中的傾聴
  • (3)全方位的傾聴

この3段階の傾聴について、1つずつご紹介いたします。

1-1.内的傾聴

内的傾聴とは、クライアントではなく、自分自身に意識を向けた傾聴スキルになります。

ここでは例を用いて、内的傾聴をお伝えします。

例えば、社内で上司が部下に対してコーチングを行うときに、このような悩みがあったとします。

部下:「スケジュールやタスク管理がどうしても苦手で、悩んでいます」

上司:「(どうやって伝えようかな。自分だったらどうやって乗り越えたかな。)」

この様に、上司は部下の話を聴きながら、

「どうやって伝えよう」や「自分だったらどうしていたか」という、自分自身に意識を向けている状態になっています。

これが、内的傾聴です。

コーチングにおいて、内的傾聴は大切ですが、コーチが内的傾聴の状態のままでコーチングを行っている場合、下記の点に注意が必要です。

  • 自分の経験や判断から答えを誘導してしまう
  • 解決策を押し付けてしまう

次は、集中的傾聴についてお伝えしていきます。

1-2.集中的傾聴

集中的傾聴とは、クライアントに意識を向けた傾聴になります。

具体的には、相手の使う言葉や、話すペース、表情にまで意識を向けることを言います。

ここでも例を用いて、集中的傾聴をお伝えします。

先ほどと同様に社内で上司が部下に対してコーチングを行うときを例にあげてみましょう。

部下:「実は、今の自分にはこの仕事が合ってないんじゃないかと悩んでいて、、。」

上司:「….言いづらそうだけど、何かあったの?」

上司は、部下の言葉の詰まりから「何かきっかけがあったのではないか?」と読み取りました。

これが、集中的傾聴です。

集中的傾聴を身につけられる様になると以下のような気づきを得ることができます。

  • クライアントの状況、状態に合わせた質問をすることができる
  • クライアントが安心感を持って自分のことを話す事ができる

次に、全方位的傾聴をお伝えします。

1-3.全方位的傾聴

全方位的傾聴とは、クライアントだけではなく、部屋や空間360度全体に意識を向けた傾聴です。

具体的には、クライアントの言葉以外の仕草や表情、周囲の環境に五感を使って傾聴することです。

もっとわかりやすくお伝えすると「場の空気を読む」とも言えます。

3段階の中で一番難易度の高い傾聴スキルになりますので、ここでも例を使ってお伝えします。

先ほどと同様に社内で上司が部下に対してコーチングを行うときを例にあげてみましょう。

一通り、コーチングを終えた上司と部下ですが、部下の表情はまだ暗く、席から立ち上がろうとしません。

部下:「・・・・。」

上司:「何か言い足りない事があるように見えるけど、良ければこのまま話聞こうか?」

部下:「実は・・・。」

上司:「この場所だと話しにくければ、場所を移そうか。」

部下:「…おねがいします。」

上司は、コーチングを終えた部下の表情や、立ち上がる素振りを見せない点から、

「まだ話したいことがあるのではないか?」と読み解きました。

また、部下が話しづらそうにしている様子を見て、場所を変える提案をしています。

これが、全方位的傾聴です。

全方位的傾聴を身につけられる様になると以下のようなスキルを得ることができます。

  • 直感力が養われ、クライアントの状態にあわせた提案ができる
  • 高い観察力を身につけることが出来る

いかがでしたか?

この3段階の傾聴スキルは、コーチングを行う上で基礎的かつ非常に重要なスキルです。

もし、あなたがコーチングで、どこか行き詰まりを感じているのなら、この3段階のスキルが正しく行えているか、今一度振り返って確認してみましょう。

(参照元)コーチング・バイブル(第4版): 人の潜在力を引き出す協働的コミュニケーション (BEST SOLUTION)

2.コーチのレベルが上がる7つの傾聴スキル

コーチのレベルが上がる7つの傾聴スキル

傾聴スキルを上げることにより、あなたのコーチとしてのレベルをグンと飛躍的に上げることが可能となります。

ここでは『脳と心の取扱い説明書』とも呼ばれる心理学である、NLPを用いたスキルを交えて7つお伝えしていきます

2-1.共感で信頼関係を築く

コーチングは、コーチの質問から、自身の悩みや、課題を整理して目標達成のゴールへ促してもらいます。

クライアントからすると、他人に心の内を話すため、あまり人には言いたくないこともあるでしょう。

これを読んでいるあなた自身も、信頼できない人に、自分の心の内を話すことに抵抗を感じるはずです

ですから、クライアントからコーチに対しての信頼関係は必要不可欠なのです。

クライアントに、信頼を寄せてもらうには、まずはコーチがクライアントに共感をすることです

クライアント:「自分はゆくゆくは、こんな仕事をしていきたくて」

コーチ:「それは素敵なことだね。すごくよくわかるよ。」

このように、コーチから共感をしてもらうことで、

クライアントは「この人は私のことをわかってくれている」と感じ、信頼を寄せて、自分の心の内を話してくれるようになります。

まずは、クライアントの話をしっかり聞いて、共感してあげましょう。

2-2.沈黙で傾聴に集中する

コーチングと聞くと、クライアントに対してコーチが課題や問題点を決めて、クライアントに促していく。

というイメージを持たれている方も多いと思いますが、そうではありません。

決めるのは、クライアント自身です。

コーチはただただ、クライアントのサポートに徹することです。

そのため、コーチングにおいて最も重要と言われているスキルが沈黙です

コーチングを行っていると、時にコーチの質問に対して、クライアントが答えを出せずに黙ってしまうことがあります。

沈黙が怖いコーチは、クライアントがこのような状態になると焦ってしまい、質問を変えたり、自分の考えを話してしまったりします。

しかしそれはNG行為です。

コーチの質問でクライアントが黙ってしまうのは、クライアントにとっては、非常に重要な問いかけであり、

その答えを出すために、クライアントの中で葛藤と悩みが渦巻いている状態なのです。

ですので、このような時にコーチは、クライアントの沈黙を恐れてはいけないのです。

クライアントが自分の言葉で答えを出すまで、じっくり待ってあげましょう。

2-3.非言語コミュニケーションで安心感を与える

クライアントが安心して自分の話をするためにも、コーチが積極的に非言語コミュニケーションを使うことも効果的です。

非言語コミュニケーションとは、ここでは聞き手(コーチ)のうなずきや、あいづち、表情を言います

コーチは、柔らかい表情でクライアントの話しを聴きながら、時折うなずいたり、あいづちを打ちましょう。

すると、クライアントは「私の話をしっかり聴いてくれている」という安心感を与えることができます。

  • 非言語コミュニケーションを取る際に注意すること
  • あいづちを打ちすぎると、不自然になるのでタイミングを考えましょう
  • うなずきは、早すぎると相手のペースを乱してしまうので、ゆっくり丁寧にしましょう。

2-4.言葉以外の表情・感情に合わせる

前の章「集中的傾聴」でもお伝えした通り、クライアントの発する言葉以外にも意識を向けましょう。

目の前で話しているクライアントの表情は、希望に満ちているのか、それとも悩んで苦しそうにしているのか、

相手の表情や感情に合わせて、コーチであるあなた自身の口調・表情を合わせるスキルです

これは、心理学用語で「ペーシング」と言います。

例えば、クライアントが苦しい話をしているのに、コーチが笑顔で話を聴いていたら、

「この人は私の気持ちをわかってくれていない。」と感じ、これ以上話したくない。

という気持ちになるでしょう。

反対に、クライアントが苦しい話しをしている時に、コーチも少し辛そうな表情で話しを聴いてくれていたら、

クライアントも「この人は私の気持ちをわかってくれている。」という気持ちになり、コーチに話しをしやすくなります。

2-5. 感情のオウム返し

オウム返し」のテクニックは、コーチをされている方なら1度は聞いたことがあるでしょう。

オウム返しのテクニックにもいくつか段階がありますが、ここでは、感情のオウム返しと、要約のオウム返しについて紹介します。

オウム返しをすることで、下記のようなメリットがあります。

  • クライアントに対して「興味をもっている。」と印象づけることができる
  • 聞き手の考えを入れずにそのまま繰り返すので、クライアントの発言から食い違うことがない

まずは、感情のオウム返しの例をお伝えします

【例】
クライアント:「任された仕事が上手くいって、やりがいを感じて、すごく嬉しかったんです。」

コーチ:「やりがいを感じて、すごく嬉しかったんですね。」

クライアントが話した内容をそのまま繰り返しているので、認識がズレることなく「話しがスムーズに伝わる相手だ」と思ってもらうことができます。

ここでの注意点は3つあります。

  • 感情のオウム返しを連続して行うと違和感を与えてしまう
  • コーチである、あなた自身の考えは入れない
  • クライアントが使っていない言葉を使わない

2-6.要約のオウム返し

続いて、ここでは要約のオウム返しをお伝えします。

感情のオウム返しの1つ上のレベルになり、この要約のオウム返しは、相手の言葉を適度に言い換える方法です。

そのため、感情のオウム返しに比べて違和感を感じさせずに使うことができます。

ここでは例をあげてお伝えします。

【例】
クライアント:「この間、顧客の〇〇さんから『あなたが丁寧に対応してくれたお陰で、とても満足できたんです。』って褒めてもらったんです。◯◯さんもとてもご満悦の様子で、私もすごく嬉しかったんです。」

コーチ:「お客様からそんな嬉しいお声をいただけるなんて、つまりあなたは、とても素晴らしい仕事をされたんですね。」

いかがでしょうか。要約のオウム返しは、「つまり~なんですね。」という形に言い換えることで、クライアントへ確認をしていくことができます。

また、コーチであるあなた自身の感情や言葉も乗せることができるので、

違和感無く話を広げられることも、要約のオウム返しのメリットです

ただし、注意しなければいけないのは、言葉を変換しすぎてしまい、

クライアントの話した内容と齟齬が起きてしまう可能性もあるので、言い換える際には気をつけましょう。

2-7.効果的な質問スキル パワフルクエスチョン

コーチングでは、コーチからクライアントへ、繰り返し質問をしていくことで、クライアント自身が答えを見出していくことで、コーチングは成り立ちます。

つまり、コーチングの良し悪しは、いかにクライアントの、本音を引き出して、心の声を傾聴できるかで決まると言われています

ここで紹介する質問スキルが、パワフル・クエスチョンになります。

パワフル・クエスチョンには2種類あり、1つはオープン・クエスチョン、2つ目は、クローズド・クエスチョンです。

オープン・クエスチョンでは、「どのような・・・」「どのように・・・」「具体的には・・・」などがあります。

例を使ってお伝えしていきます。

【例】オープン・クエスチョン

●目標を明確にするための質問
コーチ:「あなたには、どのようなゴールを手にしたいですが?」

●行動を明確にするための質問
コーチ:「そのためには、どのような行動が必要だと思いますか?」

●掘り下げるための質問「他には?」「具体的には?」

このように、オープン・クエスチョンでは、クライアントが自由に考え、答えを出せるような「開いた」質問になります。

次にクローズド・クエスチョンをお伝えします。

クローズド・クエスチョンは、「YES」「NO」でのみ答えることのできる「閉じた」質問になります。

コーチングではクライアントの意思や意欲を確認したり、同意を得る場合があるので、そのような意思確認の際に、クローズド・クエスチョンを使います。

ここでも例を使ってお伝えします。

【例】クローズド・クエスチョン

●意思確認の質問
コーチ:「あなたは、本当にそのゴールを達成したいと思っていますか?」

●行動を明確にするための質問
コーチ:「私から提案してもいいですか?」

この様に、パワフル・クエスチョンを使って質問していくことで、

クライアントとの会話を発展させることでクライアントの心の声を傾聴できるようになります

参照:コーチングの基本4つのポイント NLPプロフェッショナルコーチ認定コース

3.まとめ

まとめ

いかがでしたか。

本記事では、「コーチングにおいて非常に重要な傾聴スキル7つ」をお伝えしてきました。

あなたのコーチとしての活動のなかで、少しでもこの記事が参考になれば幸いです。

従来のコーチングは、ポジティブな心理状態の方向けには非常に有効に活用できるスキルの1つですが、

コンプレックスや、心にトラウマを抱えた方へのコーチングは限界を感じてしまうことが多くあります

記事の中でも少しお伝えした『脳と心の取扱い説明書』と呼ばれる心理学NLPを使った『NLPコーチング』では、従来のコーチングとは違い、

クライアントに対して、コンプレックスやトラウマ等の内面的な部分にも、深く効果的なアプローチを促す事ができるようになります

もし、あなたのコーチとしてのスキルを上げたいとお考えでしたら、是非こちらのページもご覧ください。

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